《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~

私は『考えさせてください』とその場での返事は避けた。



先生が吸血鬼と人のハーフ。


あの銀髪は吸血鬼の母親似の髪色か…



「失礼します…」


一人隔離された資料室に、小笠原先生は居た。


「どうした?」


咥え煙草で、私に振り返る。



「・・・俺を心配して会いに来たのか?見ての通り…元気だ…」


窓を開け、咥えていた煙草を唇から離し、外に向かって煙を吐く。
私が何かを言う前に、先生は気遣ってくれた。



「実は…先生のコト…千早さんから訊きました…先生が人と吸血鬼のハーフだって」



あ・・・ストレート過ぎたかな?
言った後で、私はマズいと動揺してしまった。