寝室のダブルベットで仰向けに眠る小笠原先生。



顔色はとても悪く…眉根を寄せて苦しそうに顔を歪ませていた。



千早さんが私の血液の入った輸血パックを点滴スタンドに設置。
点滴針を先生の右腕の差し込んだ。



「力を使うと…貧血体質な知弥様は…激しい眩暈を起こして体調を悪くするのです」



「そうなんですか」



私を護る為に小笠原先生は力を使った。


「でも、あなたの血の秘めた力が…即効で効いたようですね」


さっきまで心配そうに先生を見守っていた千早さんの表情にも安堵の笑みは浮かぶ。




死人のように青白かった先生の顔にみるみる血色が戻っていった。