《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~

「幻だ…」
雨音が俺たちを現実へと引き戻す。


「狐の仕業か?」


「そうだな~」


「祠に行くつもりだろ?ここから先へは通さない!!」


銀色と金色の二匹の妖狐が現れた。『銀狐』と『金狐』



「今夜は仙狐様と妃女神様の大切な婚儀の夜…」


「へぇ~っ。その妃女神は俺の花嫁だが…」


俺は対極刀と鞘から引き抜く、滋弥も槍を構えた。



「ここは俺と閑音で食い止めます!!祠はもうすぐです!!二人で行ってください!!!」


「雨音…?」


「仙狐様が花嫁を娶る言うコトは…花嫁を食べるんですよ!!だから、急いで下さい!!!」


「・・・」


俺と滋弥は無言で、視線を交わして、雨音たちに任せて、祠に急いだ。