スカーフが飛んできた日から一週間くらいが経った。

今日もグラウンドを見つめる。
やっぱり峰河さんは素敵だなぁ…仲間と楽しそうにサッカーボールを蹴っている。


「見てるだけの何が楽しいの?」

突然降ってきた声に驚く。

「大学生になっても見てるだけで満足?」

「あ…」
そうだ、この人…

「……。」

「…………。」












「何か言いなよ。」

「ごめんなさい。」

「はっ!?」
いきなり謝る私に戸惑う茶髪の人。

「なんで謝んの?」

若干苛ついて話す。

「だって私があなたのスカーフを汚してしまったから…だから怒っているのかと。」

私はしどろもどろに訳を話す。