「それと、この前はごめん。酷い事言ったって反省してる。」
「え?」
「りこが峰河さんを好きなのは知ってたのに、自分の気持ちだけ押しつけてた。…格好悪いね、俺。」
乾いた笑い方をする彼に、私はなんと返していいのかわからなかった。
「だから、あの日りことした約束を守ってから会おうと思ったんだ。」
「私は、忘れてると思ってました。」
「忘れるわけないだろ!?」
佐武さんの声が急に大きくなる。
「りことの約束を忘れるわけないじゃん。」
佐武さんはニカッと笑う。
一瞬私の心臓が跳ねた気がした。
なんだか恥ずかしくて、もぅ一口ケーキを口に運ぶ。
消えてしまっていた柔らかな甘みが口に広がる。
