「彼氏の東条那由くんです」

「宇李の彼氏……………?」

兄さんは固まり

「兄さん?」

「嫌だぁー」

発狂しました

「東条くん、ヒカリさんの所へ行きましょう」

「お前の兄貴どうするんだよ」

「兄さんなんて知りません」

冷たく言い放ち私と東条くんはタクシーを拾いに向かうと慌てて兄さんは追いかけてきた

「私と東条くんのことはいいですからヒカリさんのご両親にちゃんと許可を貰って下さいよ」

兄さんはこれからヒカリさんの実家に向かい結婚の承諾を得る

ヒカリさんはともかく兄さんが心配なので私と東条くんと朱莉さんの合計5人で向かう


「結婚出来るといいですね」

「半殺しは覚悟してるし」

「奏時さんや奈々さんには報告は…………?」

「父さん達にも言わないと…………あー忙しい」

東条くんのことは地味に反対されたがヒカリさんのことは真剣に考えているようなのでひとまず安心した


兄さんが結婚かぁ…………

嬉しいような寂しいような

いつも私の味方でいてくれた兄さんがこれからはいない

寂しさと不安を抱えると私の心情がわかったのか東条くんは優しく私の右手を掴んだ

私はそれに応えるように手を握り返した