翌日東条くんと空港に兄さんを迎えに行くとある問題を思い出した


「あの………東条くん」

「何?」

「実は」

私が言いかけた時

「宇李ぃーーーー!!」

「兄さん」

兄さんの声が空港中に響き渡った

私が思い出した問題とは

「悪い虫は付いてないか?」

「兄さん…………あの」

「お前が悪い男に騙されていると思うと気が気じゃない」

「こちら彼氏の」

「心臓のこと黙ってたのはお前に心配かけたくなくて…………」

兄さんはめちゃくちゃなシスコンです

異常なほど溺愛したから私は彼氏なんて存在は無縁で

だからこそ東条くんのこときちんと紹介したいのに……………


「兄さんっ!!」

「宇李?怒った?嫌いにならないでくれー」

「嫌いなんてなりませんから話を聞いて下さい」

呆れるとようやく私の言葉に耳を傾けてくれた