「私………これからは自信持って東条くんの彼女でいていいんですか?」
「あぁ」
私……東条くんの彼女になれたんだ
晴れて偽の交際が終わり本日より私は東条くんの彼女です
嬉しくてにやけが止まらない
「不細工」
「酷いです………」
「宇李」
不意に呼ばれた名前にキュンとする
「大切にする」
嬉しすぎて涙が止まらない
「あんたに泣かれるとほんと困る」
「東条くんが嬉しいことばかり言うからです」
東条くんはそっと優しいキスを
額
瞼
頬の順に徐々に下がり
「大好きです」
「黙って」
唇に落とした
私達はどちらともなく手を握り
蝉の音が私達をまるで祝福しているように騒がしく鳴く
そんな並木道をゆっくりと歩んだ
「明日兄さんを迎えに空港行きます」
「俺も行く」
凄く幸せだったのに翌日問題が起こる