那都さんは私にメイド服を着せたまま街に繰り出した

行く人行く人皆が振り返り私を二度見する

「那都さん恥ずかしいです」

「うり坊可愛いよ。そうだ!!那由に見せに行こう」

「えぇ!?」

そう言って歩き出す那都さん

那都さんは東条くん達が何処にいるのか知っているのか迷わず道を進む


あの2人はどんな関係なんだろうか

「朱莉のこと気になる?」

「へ?」

「そんな顔してた」

「……………私は東条くんの傍にいていいのでしょうか」

「そんなこと私に聞かれても知らねぇよ。だけど」

「だけど?」


那都さんは歩く足を止め私を見つめ


「あの子があんなに心開いてるの初めてみた」

その言葉だけで安心した


「ありがとうございます」

「ほら、さっさと歩く!!那由に見せるんだから」


「えぇ~」

まだ関係なんてわからない

だけど東条くんを好きな気持ちは誰にも負けないから


「那由ぅ」

那都さんの声に反応し視線の先には東条くんと


泣いている朱莉さんがいた