「ただいま」


勿論誰も居ないから返事なんて返ってこない



カタンッ


小さな物音に身体が震える


“たすけてっ!”


小さな私が叫ぶ


嫌な記憶


「怖い………怖いよ」


震える身体を抱き締めるように包み込み座り込んだ


「どうした?」


耳元で東条くんの声が響く


無意識に電話をかけていたようで自分自身驚いた


「東条くん……………会いたいです」


「は?」


「会いたいです…………」


「今どこ?」


「い………えです」


その後ブチっと切れ携帯からは虚しい機械音が響いてた