「奏時って言ってるけど男だよね。どうすんの?」


笑いながら東条くんをつつく那義くん


だけど私には笑えない


「あのっ今から奏時さんが」


私が言いかけた時


ピンポーン


チャイムが鳴り響いた


「朝から誰だろ」


「那義くん待ってくださっ」

またしても言い切る前に那義くんが玄関の扉を開けてしまい


「宇李ーー!!!」


奏時さんが勢い良く抱き付いてきた

    


「えっと……………宇李ちゃんそちらは?」



「私の父です」



泣きながら抱き付いている彼は私の父親