私に向けたキスなら良かったと思うのはどうしてだろう
「那……………義?吐きそう」
「は!?ちょっと待て!!」
急に目を覚ましたかと思うと東条くんは口を押さえ今にも吐きそうな様子だった
「宇李ちゃん!那由の荷物持って!!」
「はい!!」
慌てて東条くんの荷物を持ち東条家に向かった
その途中何度も東条くんが吐きそうになり那義くんが俺の背中で吐くなよと何度も忠告していた
東条家に着いてからは大分治まったのか部屋のベッドに寝かせると全く起きなかった
「ごめんね。一緒に来てもらって」
「いえ。那義くんだけだと心配ですから」
「失礼な。今何か持って来る。ココアと紅茶どっち?」
「ココアお願いします」
了解と言って那義くんは部屋を出た
部屋には私と東条くんの2人っきり