だからって東条くんから離れるつもりはない



「それに……何?」


「あ………東条くんは紳士ですから」


「男ってあんたが思っているような紳士なんていない。東条も羊の皮被った狼よ」


チラッと東条くんを盗み見ると東条くんも同じタイミングで私を見つめ


私は慌てて視線を逸らした


「じゃんじゃん飲んで歌っちゃいましょう」



皆のテンションは上がりいつの間にか


「酒?俺にもくれよ」


お酒が出回り皆酔いだした


そんな中酔った男子が


「東条も飲めよ」


東条くんに無理やりお酒を飲ませてしまった


「東条くん…………………?」


急に東条くんは立ち上がり


「宇李」


私の名前を静かに呼んだ