「東条くん。行きますよ」


「マジでいい。あんた1人で行け」


「東条くんが主役なんですから」


嫌がる東条くんの手を掴み打ち上げ会場のカラオケに向かった


「お前ら手繋いでくるとか仲良過ぎだろ」


会場に着いてすぐ私は東条くんの手を握っていることに気が付いた


「はっ!すみません」


慌てて離すと


「東条くん?」

「あんたは他の女と違う気がする」


東条くんから手を握られた


一瞬だけ握られた右手は熱を帯びてなかなか冷めなかった

クラスの打ち上げということでカラオケ店の中で一番大きな部屋に通された


「とりあえず優勝!!本日の主役東条一言どうぞ」

クラスの盛り上げ役の男子にふられ東条くんは私にだけ分かるように嫌の顔をした


「一言とかいい……………」


「遠慮せずどうぞどうぞ」


「いいって言ってんだろ」


東条くんの一言に凍り付き

「とっ…………とりあえず乾杯!!」

こうして打ち上げは始まった