『姫城、寝不足?』 空梨はそう言って、アタシに顔を近づけた。 『顔色悪いけど?』 空梨はアタシの頬を手で撫でた。 そして、バチッと眼鏡越しの空梨と目があった。 ホントにキレイな顔。 空梨はフッと笑って、顔を離した。 当然、空梨の手も頬から離れた。 『顔、青ざめてるし、貧血だと思うよ。保健室、行ってきたら?』 空梨はそう言って、自分の席に戻っていった。