恋花よ、咲け。





それはきっと
弘也を追いかける佐々木の瞳が
少しだけ 強ばっていたから。


何かを決断したような 強い瞳。


確かに最近 2人が話すとこを
見ていない気もする。


「……何か あったのかなぁ?」


「え、奈穂何か言った?」


「…ぇっ? は、あぁ、何でもないょ。」


潤は怪しむような表情で
何だか納得のいかない様子。


そして グイッと私を引き寄せ
頭をポンポンと叩く。


「奈穂? 言いたいコト やりたいコト
知りたいコト 全部やらなきゃ
後悔しちゃうのは 奈穂なんだからね?
…今 奈穂が話したい 見つめたい
一緒にいたい って思うのは
佐々木? それとも……瑞月?」


丁度その時 ガラス張りの
キレイな図書室の中が見えた。


立ち止まって 弘也の姿を探す。


そして ばっと潤の方を見た。


「潤 弘也だょ。
今 どうしようもなく弘也に会いたい。
話したい。 見ていたい。
…ちょっと行ってくる!」


私の足はもう
止められなかった。