恋花よ、咲け。





気にしないでよ。…かぁ。


そっか そうだよね。


弘也は私のコト 好きじゃないんだから。


ちょっと 調子に乗りすぎてしまったのかもしれない。


忘れちゃいけないな、この痛みは。




_____。

「…あぁ、ごめんね。 じゃ。」


今までの笑顔がスッと消え
急に引き締まった顔になった奈穂に
胸の奥が痛んだ。


少し冷たかったか。


…いや 優しく言ったつもりだった。


「はぁー…。」


こんなにも難しいものだったっけか。


静かに奈穂の方を見る。


「あはは!!
何それ、わっちゃん変だよ!!」


さっきのあの冷たい顔が
まるで嘘のように
ぱぁっと向日葵のような笑顔の奈穂が
また胸を締め付けた。


我ながら驚くコトに
わっちゃんに嫉妬をしてしまう。