恋花よ、咲け。





…俺は結局 何なのだろう。


たかが恋愛の1つや2つを
操ることができない。


他は全て 上手く行くのに。


カッコいいと他の女子に言われても
好きになった女は 振り向かない。


勿論 上手くいった事は何度もある。


だが 長くは続かない。


だから 健吾を利用し
孤高の自分を演じ それを得てきた。


大袈裟な言い方だと言われるかもしれない。


だが 何ら変わり無いことだ。


弘也は 段ボールをおろし
階段に座り込んだ。


誰に見られたらとか
怒られたらとか
何も気にならなかった。


だからつい
心を開いて 泣いてしまっていた。


自分が望んだ孤高だったが
気がついたら
自分が望まない孤高の自分が
出来上がってしまっていた。


弘也は確かに
強くて堅い心をしている。


誰一人として
決して受け入れない。


でもそれは
ただの鎧なのであって
開いてしまえば
誰よりも悲しく 虚しく 脆い心が存するのだ。