恋花よ、咲け。





健吾は 自分が恥ずかしくなった。


少し近づいただけで
ビクッとして 急に緊張してしまう。


…なんで こんなに。


よーく考えてみた。


思い付く答えなんか 一つしかない。


今まで ここまでうまく言ったことなんて
無かったからだ。


そうだよ、それだ。


なんだかんだ 話すとこまでは行く。


でも そこからがどうも進まない。


だって いい男を装っていたから。