俺は孤独だ。
親にも 親友にも 友達にも
誰にも話せない自分がいる。
それはなんだと言われても
自分でも分かりゃしない。
心に 堅く分厚い壁がある。
結局 思い込みなのかもしれない。
だが一つ
俺の心を知る者は
この世に一人もいないだろう。
これだから嫌なのだ。
健吾は馬鹿みたいに純粋だ。
俺にはない、健吾の長所だ。
だがその純粋さが
俺と健吾の仲を邪魔している。
健吾はきっと傷つく。
俺のこの酷な心を知ってしまったら
傷ついてしまう。
俺は… 俺は……
健吾を踏み台にして
自分の欲しいものを
手に入れてきた。
野球も 女も 何もかもだ。
今までも 勿論 これからも…
俺はあいつを
心から親友と 思ってはいない_____。


