恋花よ、咲け。





「…頭がかゆくって。」


…そっか。


奈穂は前を向き直した。


弘也は、私のコト
なんとも思ってないんだから。


弘也は担任に
グチグチ言われながら
奈穂の方を見た。


奈穂は、
何でもないかのように
前を見ていた。