じゃあ 俺は一体何なんだろうか?
何のために奈穂のそばにいる?
何のために奈穂を支えている?
……弘也 なぁ頼むよ。
もうこれ以上 俺を苦しめないでくれ。
奈穂はお前を忘れようとしているんだ。
弘也は舞未の事がマジで好きだと思っているんだ。
だから身を引いたんだよ。
それで 悲しさを紛らわすために
早く弘也を忘れるために 俺を選んだ。
奈穂が今まで 弘也の話をしてこなかったから
あまり考えないようにしていた。
気にならなかった訳じゃない。
でも 奈穂が自分から俺に話す決意をしてほしくて
あえて聞いて 奈穂を困らせるのが嫌で
ずっと 知らないふりをしていた。
付き合いはじめて 奈穂のいろんな表情を見てきた。
喜ぶ顔 悲しむ顔 楽しい顔 困った顔
焦る顔 怒った顔 安心した顔 泣き顔
…そのすべてが 偽りに思えてしまう。


