恋花よ、咲け。





_____。

健吾が高木を連れて 教室を出ていった。


動揺が押さえられない。


薄々は気付いてた。


健吾の中の何かが 大きく変わった。


だけど 気付いたときには遅かった。


きっと 今から好きと言うんだ。


長々と話を続けることなく
ただ一言 "好き"とだけ言うんだ。


高木は何と言うのだろうか。


俺には何も分からないんだ。


高木が何を考えているのか。

高木が何を感じているのか。

高木が俺を どう見ているのか。


周りで騒ぐ男子の輪から 自然と外れる。


自分の席で そっと携帯を手にした。


高木に電話を掛ければイイ。


邪魔をしたかった。


不安なんだ 尋常じゃないくらい。


俺が何もしないウチに
どこかに行ってほしくない。


電話帳の中に "高木 奈穂"を見つけ
番号が表示された。


090-****-****


「…卑怯なことすんの 辞めにしな?」