恋花よ、咲け。





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その日は 私たちの距離を 決定付けました。




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「…高木 ちょっといい?」


「え あうん。 いいよ。」


いつもと違う佐々木が
私に声をかけた時から 全てが回り出した。


帰りの支度をしていた潤が
何か冷たいものを目に溜めて私を見つめた。


友達と戯れていた弘也が
敵対心剥き出しの目で佐々木を見つめた。


大人しく佐々木の後を歩く私は
その二人の目が 何だか怖くて
ブルッと身震いをした。


佐々木は 私を呼び出しておきながら
私の存在を忘れたように
スタスタと足早に歩いていく。


足の長さがまるで違う私は
付いていくのに必死だった。


挙げ句の果てには 小走りになり
やっと佐々木が立ち止まったのにも気が付かず
ごつんと佐々木の背中にぶつかった。


「ぁいて……。」


小さくこぼれた言葉に
佐々木がはっとして 息の上がりかけた私を見た。