恋花よ、咲け。





「…は 佐々木!?」


思わず出た 馬鹿デカイ声に
潤の肩が ビクンと揺れる。


「あ、ごめんね。
…んで 何で佐々木ゃの?」


月明かりと公園の外灯が
私たちの座るベンチを照らす。


そしてその外灯に
たくさんの蛾が群がっていた。


「…好きだから。
理由なんて よく分からないの。
だけど 分かることが1つあって その…。」


私は何も言わずに
ただただ 潤の次の言葉を待った。


「…佐々木に私の気持ちは 伝わらない。」


……え どういうコトかな?


理解するのには かなり時間がかかった。


「最初から諦めるのは好きじゃないけど
諦めなきゃダメなんだもん。

絶対に叶わない。」


何があったのかは分からない。


だけど このせいで
この頃潤に元気がなかったっていうのは分かった。


きっと すごくショックだったんだろう。


そんな潤を私は
ただただ 慰めることしかできなかった。