恋花よ、咲け。





「高木? これ。」


ビクッと体が揺れ 目も見ずに受け取る。


「…変なの。」


冷たく言われるのにも
すっかり慣れてしまった。


「そんな事ないよ?」


いつもと同じ台詞。


「…うん。」


私は気が付けなかったのかな。


あの決意した日を境に
私だけじゃなくて
あなたも少しずつ離れていった事を。


うん、気付けなかったかな。


だって あなたは相変わらず
毎日私に話しかけてくれるんだもの。


自分が変われば
また元に戻れるって
きっと私はそう思っていたのかな。


本当は 確実に開いていった距離なのに。


『好きです。 付き合ってください。』


この言葉を あなたに早く伝えていたら。


この言葉が 幻になる前に気付けていれば。


あぁ、私はとても虚しいです。