「・・・分かった。 健吾君でしょ?
 確か、佐々木(ささき)。」


「そうそう!! 知っててくれたのかぁ。」


・・・嬉しそうにしてるし・・・。


弘也君はきっと、すぐ顔に出るタイプだ。


「ちなみにさぁ・・・。
 高木って、好きな奴いるの?」


好きな奴・・・いるよ。


でも、叶わないんだぁ。 ・・・悲しいでしょう?


「・・・居ないよぉ!
 ずっと、バスケ一筋だったから。」


「そっか、なら メチャいいじゃん!!」


小さくガッツポーズをして にかっと笑う 弘也君。


「・・・佐々木とは、仲イイの?」


私も、その時がさも待ち遠しいかのように
笑って言った。


「あぁー、幼馴染でな。
 アイツ、くそ面白いんだよ。
 メッチャ幼稚で 単純で・・・。
 すんげー馬鹿なんだけど すんげーイイ奴だから。
 仲良くしてやってよ!」