「そんなに自分を責めないで。まだ話は終わってないわ。でもその前に聞きたいことがある。これから私が知っていることを全て話す。でもこのことは決して誰にも言わないで。そしてもうえりちゃんには何も聞かないで。えりちゃんの過去をこれ以上もうかき乱さないであげて。これから話すことは想像以上につらいものよ。それを知ってえりちゃんの全てを受け止めてあげられる自信はある?ううん、受け止めてあげられる?」


南野の過去…。


いったい何があったんだ?


今ならまだやり直すことができる。


南野の支えになってやれるかもしれない。きっと…。


だから俺は全てを受けとめる。


たとえどんな過去があったとしても…。


「はい。約束します。」


「分かったわ。」


そして大塚先生は何かを思い出すように遠い目をしながら話し始めた。