心の中 ~あなたの本当の声を聴かせて~

「深井君、えりちゃんを送ってあげてくれる?もう下校時間、過ぎちゃったし、外がもう暗いから。」


「分かりました。」


「えり、帰ろう?」


「ちょっと待って。」


伝えなきゃ…。今すぐにでも…。


今日はあなたの優しさにたくさん助けられたから…。


「大塚先生、今日はありがとうございました。そしてこんなふうになってしまって申し訳ありません。」


「分かったから。さぁ、早く帰りなさい。ご両親が心配なさるわよ。」


そう言って私たちを昇降口まで送ってくれた。


その時隼人には分からないようにそっと耳元で


「何かあったら言いに来なさい。」


と言ってくれた。


私は『ありがとう』という思いを込めて精一杯の笑顔を向けた。