それを見ていた私は少しイライラした。


そんな生徒、気にかけなくていいじゃない。


そんな思いが心の中を支配した。


私、最低だ…。


でもこの気持ちを抑えることができなかった。


どうしたらいいか分からなかった。


でも、本当は頭では分かっていた。


先生は私だけのものではないと…。


そして担任として当然のことだということを…。


しかしそれを聞いていた城ケ崎さんの取り巻きの宮沢さんがどうやら城ケ崎さんに伝えたらし
い。


城ケ崎さんは丸山さんに近づき、


「余計なこと言ったら、ただじゃおかないわよ。」


と丸山さんの耳元でささやき、姿を消した。