ここからどうやって病院までたどり着いたのだろう。

電車を最寄駅で降りてただ無心に走って行った。

病院についたころにはもうヘトヘトで。

だけどそこで立ち止まるわけにもいかなくて。

今すぐにでも父さんの所に行くしかなかった。

そして近くにいた看護師さんに

「すみません!『西村裕介』はどこですか!」

「西村さんのご家族の方ですか?」

「はい。」

「現在手術中です。こちらへ。」

手術中?

そんなに悪いのかよ。

何で…。何でだよ…

本当は嘘だと信じたかった。

俺の父さんじゃないと…。

誰か別の人なんじゃないかって…。