心の中 ~あなたの本当の声を聴かせて~

「おねいちゃん。ごめんね。」


そう言って小さな手を伸ばしてきた。


おねいちゃんだって。かわいい。


小さな男の子だ。


4歳か5歳ぐらいかな。


「はい。どうぞ。」


「ありがと。バイバイ。」


そして小さな手を左右に大きく振っている。


「バイバイ。」


私もにっこり笑って手を振った。


子供ってすごいな。


初対面の人ともあんなに打ち解けられて。


人を笑顔にさせられて。


やっぱり小さな子供の笑顔は魔法のようだ。


他人なのにこんなにも愛しいと感じてしまう。


「南野、だめか?」


どうやら私はあの子の後ろ姿を見ながら立ち尽くしていたようだ。