心の中 ~あなたの本当の声を聴かせて~

悶々と考えているうちにあっという間に一週間が経ってしまった。


そして私は約束通り大塚先生にクラスに来ていた。


「これから応接室に行くから。そこで西村先生が待ってる。」


「え…」


思わず声を漏らしてしまった。


まさか、これから西村先生と話すだなんて…。


てっきり大塚先生と二人だと思ってた。


そんな今さら何を話せっていうの?


「えりちゃん、不安なのは分かる。でもね、そろそろ前に進まないといけない時期だと思うの。もう少しでえりちゃんは大学生になるわ。新しい環境なら、もう一度頑張れるかもしれない。だから今はその準備をしよう?ね?」


「はい。」


そうだよね。


今は無理でも環境が変わればきっと何かが変わるはず。


そうすれば、もう一度頑張ることだって…。


だから私は踏み出す準備をしなきゃ。


ウジウジしてたって何も変わらない。


勇気を出さなきゃいけないよね。