「ふざけんなよ!先生はえりのことが好きなんだろ?どうして好きな女を苦しめるようなことするんだよ。止められなかったじゃねぇーよ。どうしてもっとえり自身の気持ちを受け止めてやらねぇーだよ!」


「ごめん。」


やっぱり深井にはばれてたか…。


でも気持ちがついていかないんだよ。


どうしたらいいか分からねぇーんだよ。


「えりが幸せになれるならそれでいいと思ってた。でも先生にはえりは渡さない。えりのたった一人の幼なじみとして…  えりを好きになった一人の男としてよ!」


そう吐き捨てて深井は教室を出て行った。


やっぱり俺は南野にはふさわしくないのか?


もう一度、この学校で会えた時、運命を感じた。


でもその運命は恋人同士になれるような甘いものではなかったようだ。


それでもせめてあいつを闇から救い出してやりたい。


たとえ、俺が望む関係に慣れないと分かっていても…。