「えりちゃん、どうして一人でいるの?」


そう聞くとえりちゃんは泣き出してしまった。


もう限界だったのだろう。


自分の気持ちを抑えていることに…。


私は思わず、立ち上がってえりちゃんを抱きしめた。


私たちにはこれが合っているのかもしれない。


わざわざ他の生徒のように先生と生徒の距離を保つ必要なんてない。


ただそばにいるだけでいい。


少し落ち着くとえりちゃんは話し始めた。


「先生、もう… 分からないんです。」


何が?


とりあえず相づちを打つ。