心の中 ~あなたの本当の声を聴かせて~

「他にも何かあったんじゃない?」


「別に何もないですよ?」


まずい…。このままだとバレてしまう。


「そう…。じゃあ、質問を変えるわね。どうして泣いてたの?」


「それは…  細井さんがシャーペンを返してくれなかったからと、あんな無責任な行動を取られてショックだったからです。」


「それだけじゃそこもまで涙を流さないんじゃない?」


何で…  何でそんなことが分かるの?


まるで全てを見透かすような瞳…。


私はそんな瞳をまっすぐ見つめることはできなかった。


「先生には何でもお見通しなんですね。今の話は本当です。でもこれから話すことは細井さんも知りません。だから先生の中だけにとどめておいてくださいね。」


「分かった。」


私は涙を流しながら少しずつゆっくり話し始めた。