七月―――・・・
蝉が、ジーワジーワと喧しく騒ぎ立てる季節になったころ。
それは突然の言葉だった。
「オレ・・・そろそろまたすこし旅に出るよ。」
「―――――・・・」
昼食の素麺をすすりながらの、彼の、突然の発言に、アゲハは何も言わずただルフナを見つめた。
「まぁ・・・本当に?」
その隣で一緒に食べていた園長が尋ねると、ルフナは小さくうなづく。
「一応、世界中の写真とって回るのがオレの夢であり、仕事だから。」
それをやめることは出来ないよと、彼は、いつもどおりの穏やかな笑みで笑う。
「といってもさ、また日本に戻ってきたらここにおいてほしいんだけど。」
「それはもう・・・よろこんで。」
「ありがとう御座います。」
「・・・」
笑う、彼を見て。
―――アゲハは、胸が苦しくなった。
蝉が、ジーワジーワと喧しく騒ぎ立てる季節になったころ。
それは突然の言葉だった。
「オレ・・・そろそろまたすこし旅に出るよ。」
「―――――・・・」
昼食の素麺をすすりながらの、彼の、突然の発言に、アゲハは何も言わずただルフナを見つめた。
「まぁ・・・本当に?」
その隣で一緒に食べていた園長が尋ねると、ルフナは小さくうなづく。
「一応、世界中の写真とって回るのがオレの夢であり、仕事だから。」
それをやめることは出来ないよと、彼は、いつもどおりの穏やかな笑みで笑う。
「といってもさ、また日本に戻ってきたらここにおいてほしいんだけど。」
「それはもう・・・よろこんで。」
「ありがとう御座います。」
「・・・」
笑う、彼を見て。
―――アゲハは、胸が苦しくなった。
