そんな彼とは打って変わって、周りの反応はいたく落ち着いたものだった。



「あらあら、久々ね。高校に上がったからそろそろとは思っていたけど。」

「ルー、アゲハ持ち上げられる?無理だったら俺の背中に乗せて。」

「あたし薬出してくるからー。」

「え?え?え?」



 な、なんでみんなそんなに落ち着いてるの?



 ルフナが目を丸くしながらアゲハを横抱きにして持ち上げると、幸人が彼を案内しながら、その理由を教えてくれた。



「珍しいことじゃないんだ。アゲハが高熱出すの。」

「え?」

「環境変わったりすると、特にな。こうやって突然どっかでぶっ倒れてんの。今回は座ったまま息絶えてたから気付くの遅くなっちゃったな。」



 アゲハと夏梅の部屋に案内されて、ベッドにアゲハを横たえる。



 苦しそうに荒く息をするアゲハが、ルフナは心配で心配でたまらなかった。