アゲハ~約束~

「・・・ごめんね・・・待たせて。」

「・・・すまなかったな。」

「・・・っ・・・」



 ――――アゲハは、口を真一文字に結んだまま、二人の胸に飛び込んだ。

 暖かな体温が、アゲハを、包む。



「これからようやく・・・一緒にいられるわ・・・」



 愛しむ、その言葉。

 アゲハは二人の背中に手を回し、強く力をこめた。


 ―――胸いっぱいに、暖かいものが広がっていった。