アゲハ~約束~

「――――・・・」



 メールが届いた時間は、飛行機が落ちたとされる時間の、ほんの数分前。


 アゲハの携帯の、電池がきれたころの時間。


 いろんなことが重なって、起こった、この偶然。

 それは、アゲハがほしかった言葉を、つれてきてくれた。



「・・・愛してるって・・・」



 それは、ルフナの、最後の言葉。


 一番大事なときに言うといっていたその言葉。

 彼は確かに、一番大切なときに言ってくれた。




 ―――アゲハが気付いていなかっただけで―――・・・