アゲハ~約束~

「―――――・・・っ・・・」



 ―――アゲハの、ひざが折れて。

 彼女は、どさっと力なく、砂の上に座り込んだ。


 その右手には、「ルー携帯」が、開いたまま握り締められていて。


 画面では、在りし日の二人が、笑っている。



「・・・でも・・・」



 力なく、アゲハが呟く。



「・・・嘘にしたくないの・・・」



 彼の言葉を、嘘にしたくない。



「帰ってくるって言ったわ。愛してるって言ってくれるって言ったわ。このままじゃ、全部が嘘になっちゃう。」



 やっと、信じられた「約束」なのに。

 それを、また、崩してしまいたくない。



「帰ってくるって言ったのよ!!」



 両手を地面に叩きつけて。

 顔を地面に下ろすようにうつむいて。

 ぎゅっと、手に持った携帯を握り締めた。



「かえって、くるって・・・」

「アゲハ・・・」