武智の授業は週に三回
内容は難しかったけど説明はわかりやすい
けど
速度が尋常じゃないくらい早い
「鬼畜かぁぁぁ!!」
と机をひっくり返したかったがそこはこらえた
しかも標準語だし
なんか違和感感じるよねっていう…あぁぁ早い!!ちょっとちょっと!
「抜き打ちテストの最低得点は、五点でした。みんな、もう少し頑張ろうね」
ご、五点って私か!!
手元に返ってきたテストを見てうなだれる
男子は五点の人探しとかやってるし
うぅ…穴があったら入りたい…
「でも、テストの点がすべてじゃないですよ。いくら点がよくても、授業を真面目に聞かず寝てばかりではそちらの方が点を悪くしますからね」
フォローしてくれた?
授業のあと、武智は私を呼んだ
「五点ってなぁ…」
「あ、あはは…」
「遠慮せんでいいけんな」
「え?あ、はい…」
「解らんかったら聞きに来てくれたらそれが一番いいけん。な?」
「…はい。」
なんだか少し武智がかわいく見えた。
錯覚だよね錯覚!
