入学式して3日



友達は何人かできて、部活も入って、だんだん生活にも馴れてきた



「今日の一限目は…わ、初めてだよね?世界史」




「寝そう」


友達の弥生はそう言ってあくびをする



「弥生はいつも眠そうだけどね」


くすくすと笑っていると一限目をつげるチャイムが聞こえる



教室のドアが開き先生が入ってく、る…


見覚えのある、黒短髪に眼鏡の男の人



「はじめまして。今日から皆さんと一緒に勉強していく武智悠生です。歳は32。好きな言葉は有言実行です」



…あ。



向こうも私と目が合う



そしてにっこり笑う



か、関西弁じゃない…!!



「じゃあみんなにも自己紹介してもらおっかな。まず男子から」



笑顔を崩さず、男子たちの自己紹介を聞いている


そして私の番



「篠ノ芽朱日奈です。これからよろしくお願いします」


ぺこっと頭を下げる



「はい、よろしくお願いします」



にっこりと笑う先生がちょっと笑えた


何故かはわからないけど、なんだか第一印象がすごかったから余計に



そうして授業が終わり、先生は私を手招きする



「標準語ってこんな感じやろか!」


「関西弁だ…」


「ん?関西弁っていうか香川生まれやけん四国弁?」



「は、はぁ…」



「篠ノ芽さん」



「なんですか?」



「今日は泣いてないな」



「!!!!」



「ほな、また次の授業でー」



さささっと帰っていく先生をみて思った



苦手だ、と