「でもさー、お前もキョウスケもお嬢のどこがいいわけ?
リコさんの方が断然可愛いじゃねぇか!」
ユズさんが勢い込んできて俺は思わず目をぱちぱち。
そいやぁそうだったネ。ユズさんも川上のこと気に入ってるんだった。
「てかユズさんは川上のどこが気に入ったんですか?
しかも川上にマジなんですか?」
逆に質問してみると、
「マジ」と短く答えが返ってきてユズさんは大きく頷く。
「一目惚れってマジであるんだな!俺、この歳になってようやく気づいたよ」
「この歳って、まだ25じゃないですか…」
「言っただろ?俺、前は派手に遊んでたって。つまり、本気じゃなかったてこと。
女は金づるにしか見えなかったし、俺に群がる女の気も知れなかった。
でも俺は見つけてしまった―――
(白衣の)天使の存在を」
天使!?
ユズさん目ぇ腐ってんじゃないの??
まぁあいつは顔は可愛いが、朔羅と負けず劣らず激しい女だぜ?
何と言ってもヤクザな俺に平手打ちをかました女だからな。
俺は何故か川上に頭が上がらん。ある意味朔羅より怖い。
……とは言えん。
「そいやぁお前リコさんと同じクラスだったな♪リコさんのこと色々教えてくれよ~」
「は?俺だってそんなに知らないですよ。
自分の恋ぐらい自分で何とかしてください」
呆れたように言うと、
「お前!俺がお前の秘密(朔羅と付き合ってること)知ってて黙ってやってるんだぜ!
ちっとは協力しろ!」
さ、さすがユズさん!黒魔術愛好者だけある!
俺の秘密を餌に脅しをかけてきやがった。
も~~面倒!(泣)



