そんな不穏なカウンターメンバー。
今日一日乗り切れるのか?と若干不安なあたしの元へ
「朔羅~☆遊びに来たヨ♪」
天の助け!
親友リコの登場にあたしは目を輝かせた。
しかも隣にはキョウスケ…?
「例の新垣さんの様子を見にきたんですよ」とキョウスケがぼそっと耳打ちしてきて、
「あー、あの子…」とあたしはそっと目配せ。
てか何でキョウスケは新垣 エリナがここで働いてること知ってんだ?
戒にでも聞いたんか。
ま、詳しい事情はどうであれ、キョウスケも一緒ならなんか心強い。
し・か・し。
「兄貴!姐さん!本当に働いてたんっスね!♪」
久しぶりだな、このやるぉう。キモ金髪野郎、生きてやがったんか。
てかおめぇは何でくっついてきたんだよ!話が余計ややこしくなるわ!
「あったりめぇだろ?てか冷やかしなら帰れ。おめぇが気軽に出入りできるような店じゃねんだよ」
と戒はいつもの調子でキモ金髪に意地悪そうに笑って鬱陶しそうに手で払う仕草をする。
「こら、龍崎くん!お客様になんてことをっ!!」
とおネエ店長にトレーで頭をはたかれながらも怒られてはいるが、
戒もキョウスケ、リコ、キモ金髪トリオの登場にほっとしてるみたいだ。
新垣 エリナだけがこの状況に戸惑ったように目をぱちぱちさせながら、オーダーを待っている状態。
てか何気にこの三人(キョウスケ&リコ+キモ金髪)よくつるんでるよな。
「てかキョウスケ。おめぇまた華を求めやがったな」とぼそっと戒がキョウスケに耳打ちして、
「だって金髪くんと二人でお茶なんてつまらないですし」とさらり。
ま、まぁ野郎二人組みってのはあんまり見ねぇしな。
野郎一人ってのはたまにあるけど。待ち合わせとか?時間つぶしとかだしな。
「うさぎちゃ~ん♪♪こんにちはぁ!」
そうそうこんな風に…
って!
はぁ!!
―――変態タイガ!?
ズサっとあたしは後ずさり。
戒とキョウスケは目を開いて言葉を呑み、
リコは「急に寒くなった」と言って両腕を抱きしめている。



