ようやく見つけた安住の地で、スネークは殺し屋と言う血を、本能を―――育てていったに違いない。


ヤツの目的はその血を次世代に残すため、か。


それとも玄武に復讐する気なのか。




それともやっぱり―――イチに雇われたから、それだけの為にあたしたちの命を狙っているだけなのか。




“殺し”に意味なんてないのだろうか。


それはヤツが見つけたたった一つ、生き残る手段だ。


殺らないと殺られる。


確かにそうかもしれないけど、あいつの体の中にはやっぱり雪の様に冷たい血しか通ってないのだろうか。


ううん、それだけとは思いたくないよ。


お人よしかと思われるかもしれないけど、人間どこかに温かいものは必ずあるんだから。


雪斗だって―――……あたしはあいつのあったかいところをいっぱい知ってた。


その記憶さえも汚すようにあいつは変わったが―――…


でも夢で会った雪斗は以前の雪斗だった。





タイガは話してた。


妹のこと、故郷のこと―――


あいつがスネークだろうが、そうじゃなかろうが、




会いたいはずだ。


帰りたいはずだ。




それだけは確かなことだ。




そんなことを考えながらベッドの上に横たわっていると、いつの間にかうとうと。