穴―――……か、どうかは分かんねぇけど…
「スネークがダメなら“白へび”を探せばいいんじゃないかな…」
おずおずと手を挙げると、
戒が目を開いた。
「何です?白へびって…」とキョウスケも首を捻っている。
「いや!これこそホントにいるかどうか分かんねぇんだけどよ、
“白へび”が鍵を握ってるって―――」
雪斗が……教えてくれた。
そいつがスネークにどう影響してるかどうかも分かんないし、そもそも男か女か年齢も分かんないし、もし存在してもどこにいるか皆目検討もつかない。
「あ、あははー♪白へびって守り神なんだって…って、それが何だって感じだけどな」
あたしはわざと明るく笑って話を濁した。
けど二人はあたしの話をはぐらかすことなく真剣。
「まぁ蛇って言うとどこか気持ち悪いものはありますけどね、でもパイソン柄の財布を持つとお金が貯まるって言うし、あ、抜け殻を入れるってのもありますね。
獰猛で恐ろしいイメージの反面、場所に寄っては神さま的に神聖な扱いをされてる地域もありますし」
神聖―――ねぇ。
まぁ白いって言うからなんとなく分かる気がするけど…
でも白いへびってどんなの??逆に気持ち悪い気もするけど。
あたし、爬虫類もダメなんだよね。
「蛇は足を持たない長い体と毒をもつこと、それから脱皮をすることから『死と再生』を意味されることがある。
『神のつかい』なんて言われてる地方もあるしな。
キリスト教では悪の化身なんて言われてるが、
一方でギリシャ神話では杖に1匹のヘビの巻きついたモチーフは『アスクレピオスの杖』と呼ばれて欧米では医療、医学を象徴してる。
だからかな、このモチーフは世界各国で救急車の車体に描かれていたりもするんだぜ?」
哲学的なことは分かんねぇけど、
「はぁ~、おめぇ詳しいな!」
「昔に呼んだ蛇の本を思い出してん。響輔は理系やけど、俺こー見えても文系やから♪」
あたしは、脳みそだけ可愛い系♪←言ってて悲しくなった↓↓
なんっにも分からんかった…ケド
「アス…なんとかって言うモチーフが救急車に??」
それって……もしかして!
救急車―――白衣……
医者
「白へびは―――Dr.!!?」



