。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。








つっても状況証拠ってのかな…心理的証拠……か…


「鴇田が叔父貴に忠誠を誓っているフリをしてたなら?


演技とは思えねぇけど、そーゆう可能性だってあるだろ」


何もかも疑うのはどうかと思うけど、あたしには戒とキョウスケ以外何もかも信じられない状態だ。


あたしからこう質問されることを分かっていたみたいで、戒はそれほど考え込んだりせず、


「とにかく、事態を一旦整理しようぜ」


カチッ


戒がまだ何も乗っていないコンロに火をつけると、いつの間にか口にタバコをくわえていて、前髪を掻きあげた。


「おめぇ、また堂々と吸いやがって!」


と、あたしの注意も無視。


戒は体を屈めて、前髪を手で押さえながらコンロの火をタバコの先に灯す。
(危険ですので、良い子のみなさまは絶対に真似しないでください゚ヾ(゚`ェ´゚)ノ。)


コンロに顔を近づけたまま、口にタバコをくわえたまま…ちらりとあたしを流し目で見てくる戒。


ってか何!その無駄に色気のある仕草は!


「やっぱあいつが琢磨さんを裏切る可能性はゼロに親しいって。


何てたって鴇田は琢磨さんのこと愛しちゃってるからな!♪」


―――はぁ!?


ふざけんじゃねぇ!!


「叔父貴はノーマルだ!!」


ケケケと笑う戒の後頭部を押さえつけて、コンロに押し付けてやりたくなった。


「鴇田の熱烈片想い~?切ねぇな」


戒は危険をいち早く察知して、素早く身を起こすと胸の前で手を合わせる。


「てかあいつ結婚すんだろ!」美人の秘書キリさんと!


「偽装結婚だったりして…俺達の目をくらませるために」


とキョウスケも真剣。


「何で偽装する必要がある!」思わず喚くと、


「まぁまぁ冗談やて~」と戒がにこにこ笑ってあたしの肩に手をぽん。


冗談……ブラック過ぎるぜ…


「てか、ここ台所!今料理中!おめぇホットケーキのタネはどーした!」


あたしがビシリと指差すと、


「響ちゃんやって~」と、今度は可愛くキョウスケにおねだり。


く…相変わらず変わり身の早いヤツ。