いつも通りの賑やかな朝食を繰り広げているときだった。


ちなみに戒は風呂。あいつは朝食食わないから丁度良いっちゃいいが


でも朝飯は食った方が健康にいいんだぞ!


「た、大変ですっ!!」


ユズが血相を変えて、


居間に転がり込んできた。


この慌てよう……


「何だ!出入りかっ!!」


あたしは朝食途中の茶碗と箸を持ったままの姿で立ち上がった。


マサやタクをはじめとする組員たちもユズのただ事じゃない様子に、それぞれ表情を引き締めて腰を上げる。


「…いえ!それがっ!!」


ユズがあわあわと口元を震わせてた。


今にも倒れそうなぐらい顔を青くして、床に手をついているユズの背後で、すっと黒い影が降りる。







「相変わらずだな、朔羅」







へ―――……?


あたしは茶碗と箸を握ったまま目を開いた。




「叔父貴―――……」




居間の入り口に立って、柱に寄りかかっていた叔父貴は腕を組んで口の端で柔らかく笑っていた。