。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



「…いや、これにはわけがあって」


慌てて説明するも、


「組長の結婚相手は宇宙人じゃなくタイガの兄貴??」


と俺たちを交互に見る。


「まぁ宇宙人よりマシか…」


「宇宙人よりタチが悪いんじゃねぇの?」


と、またもヒソヒソ。


「貴様らっ!俺の結婚相手は女だ!それにこれにはわけがあって…」


と説明しようにもできない…


そんな騒ぎの中、




「何やってんのよ」




組員の群れを掻き分けて、



一結が部屋に入ってきた。





―――イチ……?




イチは俺たちの様子を怪訝そうに見て顔を歪めると、大狼は服の乱れを直して、さっと素早くイチの背後に隠れる。


「イっちゃん!!この人怖いよ!」


イチの背後に隠れながらも俺を指差し喚く大狼。


「ぼ、僕襲われそうになった!」


しくしくしく…とイチの背後ですすり泣きを漏らしている。


「何やってんのよ」


イチは呆れたように俺を睨み、


「ちょっと!ひっつかないでよ!」と大狼にもいつもの態度。


いつもならイチを鬱陶しいと思うことがあるが―――



今日は何か助かった??